長沼七段が逆転で羽生二冠を下しました。
羽生二冠の居飛車に対して長沼七段のゴキゲン中飛車で始まったこの将棋は、最初に長沼七段が仕掛けましたが、羽生二冠がそれを的確に咎めました。羽生二冠の攻めが炸裂し一方的な展開になったかに見えましたが、長沼七段の驚異的な粘りによって羽生二冠に決め手を与えませんでした。その後羽生二冠に誤算があったようで、逆転で長沼七段が勝利しました。
大熱戦でした。羽生二冠の攻めに対しての長沼七段の粘りは凄まじいものがあり、手に汗を握りました。
長沼七段がNHK杯戦初出場というのには驚きましたが、一気に爆発させてのベスト4進出です。長沼七段が初出場であると聞いたときにはダークホースになるのではないかと思いましたが、羽生二冠に勝ってのベスト4進出というところまでは全く予想できませんでした。
羽生二冠と長沼七段は本局が初手合いでした。これで長沼七段の対羽生戦の勝率は10割ということになりました。
プロの実力というのは紙一重なんだというのをあらためて実感する一局でした。