今期の名人戦は森内名人が永世名人の資格を得ることができるかどうかに注目が集まりました。森内名人の3勝2敗で迎えた第6局では、永世名人の重圧からか森内名人に錯覚があり、名人戦史上まれにみる大逆転の末に森内名人が敗れました。第7局では大逆転負けによる影響が心配されましたが、見事に森内名人が名人を防衛しました。
永世名人の資格を得るには、名人通算5期(5年)が必要となります。名人が実力制に移行してから永世名人の資格を得たのは5人目となります。実力制に移行してから永世名人の資格を得たのは次の通りです。
○十四世名人・・・木村義雄
○十五世名人・・・大山康晴
○十六世名人・・・中原誠
○十七世名人・・・谷川浩司
○十八世名人・・・森内俊之
これを見て「あれ?羽生三冠の名前は?」と疑問に持つ方がいるかと思います。永世名人以外でこれまでに名人を獲得したのは次の通りです。
○塚田正夫 2期(1947,1948年)
○升田幸三 2期(1957,1958年)
○加藤一二三 1期(1982年)
○米長邦雄 1期(1993年)
○羽生善治 4期(1994,1995,1996,2003年)
○佐藤康光 2期(1998,1999年)
○丸山忠久 2期(2000,2001年)
羽生三冠は通算4期で足踏みしています。羽生三冠と森内名人は昭和45年生まれの同学年です。羽生三冠が最初に名人になったのは1994年であるのに対し、森内名人が最初に名人になったのは2002年と羽生三冠と比べて8年遅れました。しかし、永世名人の獲得は森内名人が羽生三冠の先を越した形になりました。
将棋名人戦は森内名人が防衛し永世名人に(Yahoo! News 毎日新聞)